琉球の織り(3)


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此方では 八重山上布と芭蕉布をご紹介します。

八重山上布は江戸時代薩摩藩の琉球支配がもたらした「人頭税」で
貢納する布として最上位にランクされていました。
八重山上布は苧麻(ちょま)で作られます。
宮古の青上布に対し白上布と呼ばれ、400年の伝統をもち、積(う)んだ糸を白く晒し手括りの絣模様を配した八重山上布。
時代の変遷の中で品質を落とし(大正〜昭和初期)第二大戦中には作り手も姿を消しました。
その後新垣幸子さんと仰る方が手括りの八重山上布を再現されて、上布は復活しました。
下の作品の薄さはやはり手積むならでは、またこの艶は丁寧な砧打ちがあってこそです。
糸作りから始まる気の遠くなるような手作業で織られる八重山上布は
大切な文化財です。




下の写真は芭蕉布です。
芭蕉布の素材はバナナを実らせる実芭蕉の仲間である“糸芭蕉”で、反物を織る為には
約3年、下葉を落としたり芯を止めたりして根から先まで同じ太さになるように
繰り返し手入れをしていかなければならないのだそうです。
そして一反の着物に200本の糸芭蕉が必要だとは!
その後織り上がるまでの工程も20数工程。
不純物を溶かしだす為の苧炊く(うだき)、苧積み(うーつみ)=糸積み、絣括り、染色、整経、精錬etc.
最初から最後まで手仕事で仕上げた織りは、
一枚の布を単に眺めただけでは、その工程の大変さはとても想像がつきません。




これは男女の琉装です。





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